- 発表ID: OP-52
- 氏名: 長濱 澄(早稲田大学)・保崎 則雄(早稲田大学)・北村 史(早稲田大学)
- 発表タイトル: 口唇動作映像が英語学習者の発音習得に期待される効果 (Effects of lip movement visuals onto acquisition of English pronunciation)
- 発表言語: 日本語
- 発表要約: McGurk and MacDonald (1976) は,ba という調音をしている口元の映像を見せながらga音を聞かせると、被験者達は聴音的に両音の中間にあるda音を聞いたように錯覚するという現象(マガーク効果;McGurk Effect)を明らかにし,映像,視覚情報が,条件によっては聴覚情報の認知を変容させるほど強力な力を持っていることを示した。この研究から示されたことは「視覚情報が学習者に多大に影響する」ということであるが,これに加えて,「発声時の口元を映す映像は、音声と同時提示されるということでその効果が増幅する」ということである。「聴く」ことと「言葉を発する」ことが互いに密接な関係であることを考えれば、「口唇動作映像が、ある条件下では、英語学習者の発音習得に効果的である」という仮説が成り立つであろう。本研究では、口唇動作映像を音声呈示と分離して呈示することで, 児童が何に気づき,習得し,その結果,その発音の様相にどのような違いが計測,観察されるかを明らかにする。